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南ア大統領

退陣か 「選挙戦えぬ」与党内から辞任圧力

南アフリカのズマ大統領(左)=ロイター

 【ヨハネスブルク小泉大士】汚職疑惑が絶えない南アフリカのズマ大統領が、任期満了の2019年を前に数週間内に退陣するという観測が浮上している。与党アフリカ民族会議(ANC)の議長にラマポーザ副大統領が先月就任して以降、党内でズマ氏に対する辞任圧力が高まっているためで、早期辞任は不可避の情勢だ。

     「ズマ氏が大統領では選挙を戦えない」

     ANC全国執行委員会は今月中旬に開かれた会合で、議題になかったズマ氏の処遇について協議した。地元紙によると、19年の次期総選挙までにズマ氏の退陣を求める方針が確認されたという。

     ズマ氏は昨年12月下旬の党大会で、10年間務めた議長を退任し、後任にはラマポーザ氏が選出された。以来、両者の間の「二重権力構造」が生まれ、ラマポーザ氏に近い党幹部らは「2月8日の一般教書演説までに大統領を交代すべきだ」と要求している。

     背景にはズマ氏の不人気があり、このまま選挙を迎えれば野党に批判票が流れるのは避けられない。かつては故ネルソン・マンデラ氏が率い、黒人有権者の絶大な支持を得てきたANCだが、腐敗体質がはびこり党勢は衰退傾向にある。

     ズマ氏は公金流用疑惑に加え、不要論が強いロシアからの原発購入計画を押し通そうとするなど「存在自体がリスク要因となっている」(南アフリカ安全保障研究所ジャッキー・シラーズ理事長)との厳しい指摘がある。

     ズマ派の閣僚や党幹部の間でも大統領と距離を置こうとする動きが伝えられ、捜査当局はズマ氏と近いインド系富豪グプタ家が国営電力会社の契約を不正受注したとされる事件の捜査に乗り出した。

     一方、大統領昇格が既定路線とみられるラマポーザ氏は、経済再建や汚職撲滅を訴え、市場の信任も厚い。同氏は党内融和を優先する意向を示しており、当初は数カ月かけてズマ氏の説得にあたるとの見方が有力だった。

     ただ、米格付け会社ムーディーズは2月下旬の予算案発表後に南ア国債の格付けを見直す方針。投機的水準へ引き下げとなれば50億ドル(約5450億円)の資金流出を招くとされ、早急に「リスク要因」を取り除く必要に迫られている。

     政治アナリストのネル・マライス氏は毎日新聞の取材に「ズマ氏が辞任を拒めば党は解任すると圧力をかけていく」と指摘。シリアーズ氏も「辞任はもはや時間の問題」と述べ、いずれも数週間以内の決着を予測した。

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