メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

今週の本棚

池澤夏樹・評 『絶滅の人類史』=更科功・著

 (NHK出版新書・886円)

物語化への誘惑に抗する

 科学は厳正であり、その真理は不変である。真空中の光速は毎秒二九九、七九二、四五八メートルである、と言えばこれはもう(観測精度の向上以外の理由では)変わらない。科学はこういう硬質のブロックを積んで構築される。

 しかし、科学に時の推移という概念が入ってくると、永遠や無限が溶解して、すべてが物語になる。光速は不変なのに、宇宙は一三七億年前に生まれたというライフ・ストーリーが生じる(この数字を確定するのも光速なのだが)。Aという事実が目の前にあるとしても、その由来はAの過去に隠れていて今は見えない。

 我々、ヒトないしホモ・サピエンスが今の地球の上にかくも繁栄しているのはなぜか? 自分たちに都合のい…

この記事は有料記事です。

残り1108文字(全文1433文字)

24時間100円から読める新プラン!詳しくは こちら

いますぐ購読する

または

毎日IDでログイン

関連記事

毎日新聞のアカウント

話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. はやぶさ2 予定通りリュウグウ到着へ 軌道制御に成功
  2. サッカー日本代表 「増量と身長調整は失敗」西野監督
  3. 沖縄慰霊の日 平和の詩「生きる」全文
  4. 小林麻央さん 麻耶“お願い”、海老蔵と交際などの「報道出ないよう見守って」 偲ぶ会でスピーチ(スポニチ)
  5. LCC 「成田-東南アジア」開設続々 「中長距離」競争激化へ 日航や全日空巻き込み /千葉

編集部のオススメ記事

のマークについて

毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです

[PR]