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待ったなし

初場所懸賞 史上2位の1993本=武藤久

 不祥事を引きずりながらの1月の初場所は15日間満員、9日目には大雪に見舞われたものの連日札止めのにぎわいだった。人気の指標といわれる懸賞も1993本で史上2位、連日多くの懸賞旗が土俵の周りを回った。

     懸賞はスポンサーが取組にかけて勝った力士に贈るもので、ひいきの力士やその部屋の力士にかけたり、大関の一番にかける酒造会社、入場者の投票で決める菓子メーカーの懸賞、また結びの一番を指定する場合もあれば、逆に幕内の最初の取組を指定したりするなどさまざま。

     今場所は場所前の申し込みでは稀勢の里指定がもっとも多く、2位が白鵬で、合計でも昨年5月の夏場所の2153本を突破しそうだったが、2人が途中で戦線離脱。指定を変更したスポンサーもあったが多くは返却された。それでも懸賞のつかない取組は1日3番ほどしかなかった。

     懸賞は古くは着物やたばこ入れを土俵上に投げてそれと引き換えに勝ち力士にご祝儀を渡す「投げ纏頭(はな)」で1909(明治42)年に禁止。昭和20年代は時代を反映するようにコメやみそが懸賞となることもあったが55年から現在のような賞金になっている。

     懸賞の中身は、現在は1本が6万2000円。うち5300円が取組表への掲載費や場内での放送費などの事務手数料で、残りの5万6700円が勝ち力士のもの。ただ2万6700円は勝ち力士の税金対策で日本相撲協会が保管、手刀を切って勝ち力士が受け取るのし袋には3万円が入っている。

     白鵬と鶴竜は日馬富士の暴行事件に同席しながら阻止できなかった責任を問われ1月の横綱の給与、282万円が不支給となった。白鵬は初日44本、2日目に10本と2日間で54本、約306万円で1月の給与分以上を手にした。安堵(あんど)したからでもないだろうが3、4日目と敗れて休場した。懸賞の指定が少なかった鶴竜は初日からの連勝などで獲得本数は断然首位の286本、給与の6倍近い約1621万円も手にしたから相撲人気はありがたい。

     土俵には金でもなんでも埋まっているから頑張れとは先人の教え。若い力士が夜中にけいこ場の土俵を掘ったという笑い話がある。さすがに昨年5場所も休んでの背水の陣の土俵では後半乱れて宝の山を掘り尽くすには息切れしてしまった鶴竜だが、どうやら引退騒動は吹き飛ばした。(東京相撲記者倶楽部会友)

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