メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

名作の現場

第35回 中上健次『枯木灘』 案内人・島田雅彦(その2止)

中上健次が生まれ育った和歌山県新宮市の市街地。手前左の山に「お灯まつり」が行われる神倉神社がある=1月27日、本社ヘリから加古信志撮影

 秋幸は腹違いの妹さと子と交わるという禁忌を龍造に突きつけることで象徴的な父殺しを実行しようとするが、龍造に一笑に付される。最終的に秋幸は予想外の形で、一族の血の証を立てることになる。龍造をなじる秋幸に殴りかかってきた弟の秀雄を返り討ちにし、殴り殺してしまうのである。ほとんど神話か、ギリシャ悲劇のような青春である。

 兄弟同士の殺し合いは避けられない運命だったのか、自分が「路地」から抜け出す術はなかったのか、秋幸に…

この記事は有料記事です。

残り1036文字(全文1244文字)

おすすめ記事

毎日新聞のアカウント

話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 副町長が車庫入れで頭ぶつけ死亡 福井・若狭
  2. 敷きっぱなしの布団に雑魚寝 同じ皿を回し食事 結核発症の実習生
  3. 電柱ワイヤ激突 バイク男性、上半身切断 山陽電鉄線路に
  4. 蒼井優さんが追突事故
  5. 羽生、魂の演技でフリー200点、トータル300点超え

編集部のオススメ記事

のマークについて

毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです