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SUNDAY LIBRARY

三浦 天紗子・評『神になりたかった男 徳田虎雄』山岡淳一郎・著

巨大な医療グループの光と影を描いた群像劇

◆『神になりたかった男 徳田虎雄』山岡淳一郎・著(平凡社/税別1800円)

 カネまみれの選挙工作や政界実力者への資金提供。一連の徳洲会事件で印象的だったのは、汚職の数々よりも、難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)を抱えながらもギョロリと動く目で秘書に言葉を伝えるために文字盤を追う徳洲会グループのトップ、徳田虎雄の姿だった。グループが急成長し、巨大化したがために、徳田は権力とカネを欲しがった紋切り型の独裁者のように感じていたのだが、本書でイメージは一新。公平な医療のための医療改革や医療偏在の是正、阪神淡路大震災をきっかけにした災害医療チームの創設など、さまざまな偉業は、彼の登場だけで達成できたのではなかった。

 鹿児島の離島・徳之島で生まれ育った徳田は、貧しさと医療過疎により弟を亡くす。その慟哭(どうこく)か…

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