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ケニア

続く報道機関攻撃 昨年の大統領選巡り混乱

 【ヨハネスブルク小泉大士】昨年の大統領選挙を巡る混乱が続くケニアで、政府によって主要テレビ局が1週間にわたり放送停止に追い込まれた。ケニア政府は放送の再開を命じた裁判所の決定に従おうとせず、国際社会からも懸念表明が相次いでいる。

     放送停止処分を受けた民放4局は1月30日、野党指導者、オディンガ氏の「大統領就任式」を現場から生中継しようとして、突然放送が遮断された。

     マティアンギ内相は、式典は「政府転覆の試み」であり、「報道機関が違法行為に加担した」と非難した。

     市民団体の申し立てを受け、ナイロビ高裁は1日、ただちに放送停止処分を解除するよう命じたが、政府は応じなかった。

     メディア関係者でつくる「ケニア編集者組合」は、1990年代に1党独裁から複数政党制に移行して以来、「報道機関に対する最もひどい攻撃だ」と政府の対応を批判。NTVとKTNの放送は5日午後に再開されたが、シティズンTVなどは6日夜も放送停止が続いている。

     現職のケニヤッタ大統領とオディンガ氏との事実上の一騎打ちとなった昨年8月の大統領選は、選挙管理当局がケニヤッタ氏の当選を発表したが、オディンガ氏側が票の集計作業に不正があったとして異議を申し立て、最高裁が選挙結果を無効と判断。オディンガ氏がボイコットする中で行われた10月の再選挙でケニヤッタ氏が再選を決めた。これに対し、対決姿勢を崩さないオディンガ氏は「人民の大統領」に就任すると宣言し、先月30日の式典を強行した。

     米国や欧州連合(EU)は、オディンガ氏への不支持を表明する一方で、ケニア政府に対し「表現の自由」を尊重するよう強く要請。国連も裁判所の決定に従うよう促した。

     ケニアのベテラン記者は「(70年代後半から2000年代前半まで続き、独裁と批判された)モイ政権に例える声すらある」と述べ、ケニヤッタ政権による報道機関への圧力が強まっていることに懸念を示した。

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