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自民党

月内に改憲条文案 自衛隊明記「意見集約に必要」

自民党憲法改正推進本部の全体会合であいさつする細田博之本部長(中央)=東京都千代田区の自民党本部で2018年2月7日午後4時33分、根岸基弘撮影

 自民党憲法改正推進本部(細田博之本部長)は、安倍晋三首相が提起した9条第1項(戦争放棄)と第2項(戦力不保持)を維持して自衛隊の存在を明記する改憲に向け、月内にも条文案を作る方針を固めた。石破茂元幹事長らが2012年の党憲法改正草案に沿って第2項の削除を主張する中、条文案がなければ意見集約は難しいと判断した。推進本部は3月25日の党大会前の決着を目指す。

     首相は6日の衆院予算委員会で「命を賭して任務を遂行する者の正当性を明文化することは改憲の理由になる」と答弁し、自衛隊を憲法に明記する意義を重ねて強調した。

     首相が提起したように第2項を維持する場合、第3項などとして自衛隊を書き加えることになる。「加憲」を掲げる公明党の協力を得る必要があるため、首相は「自衛隊の任務や権限に変更は生じない」と繰り返す。

     ただ、自衛隊を明文で合憲化しても、第2項が保持を禁じた「戦力」との境界論争は決着しない。憲法上の組織になった自衛隊が、法律で設置された防衛省より上位になるという「逆転」の問題も指摘される。

     課題はまだある。自衛隊明記の改憲案が国民投票で否決されたら、自衛隊の位置付けはかえって不安定になるのではないか--。今国会では野党からこうした質問が出たが、首相は「たとえ否決されても(自衛隊の合憲性は)変わらない」と答弁した。

     一方、2012年の自民党憲法改正草案は第2項を削除して「自衛権」の発動を認め、「国防軍」の保持を明記した。当時の議論を主導した石破氏は7日、推進本部の全体会合後、「第3項に自衛隊を書くだけで、『交戦権とは何か、自衛隊とは何か』という疑問が残るなら、拙速ではないか」と記者団に語り、2項維持案では不十分だと指摘した。

     とはいえ、2項削除案は自衛隊の軍隊化を意味する。石破氏は「軍という言葉にネガティブなイメージがあるなら、名称にはこだわらない」というが、世論の理解を得るのは簡単ではない。

     首相は1月30日の衆院予算委で「第2項を変えれば、フルスペックの集団的自衛権を認めることが可能になる」と述べ、2項削除案をけん制した。集団的自衛権の行使を可能にした安全保障関連法の制定時のように、国論が二分される事態は避けたいのが首相の本音だ。高村正彦副総裁や推進本部の細田博之本部長は、2項削除案では国民投票だけでなく国会発議さえ難しいとみている。

     自民党の青山繁晴参院議員らは、第2項を維持したうえで第3項に自衛隊ではなく自衛権を規定する案を発表した。青山氏は「首相案と石破案の折衷案だ」と説明するが、自衛権の範囲は、集団的自衛権の限定容認という安保関連法の趣旨を超えて広がる余地がある。【小田中大、田中裕之】

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