メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

余録

スパルタ王の重装歩兵300がペルシャの大軍を…

 スパルタ王の重装歩兵300がペルシャの大軍を3日間食い止めたとされるテルモピュレーの戦いは、オリンピック開催中の出来事という。ギリシャの他の同盟諸国は祭典のために兵力を総動員しなかったのだ▲ギリシャの国々の間でのオリンピック休戦は「エケケイリア」という。ただこれも破られたことがなくはない。ひどいのは競技が行われている神域に軍隊が進攻し、戦闘になったこともある。祭典の開催権をめぐる争いが原因だった▲古代オリンピックも戦いや政治と無縁でなかった。スポーツによる連帯をうたう近代五輪は戦争での中止や政治利用の苦い歴史がある。そして今、国際政治の焦点たる北朝鮮との境界から100キロ足らずの平(ピョン)昌(チャン)で開幕する冬季五輪だ▲大韓航空機爆破による過去の五輪妨害、やまぬ核とミサイルの挑発で一時は欧州から参加をためらう声も出た平昌五輪だった。それが今年に入って急きょ参加表明して、韓国・文在寅(ムンジェイン)政権との南北融和ムードを演出した北朝鮮である▲鳴り物入りの代表団派遣の一方では、開幕前日に軍事パレードをくり広げてみせる。スポーツの祭典にあって触るものすべてを政治に変える北のパフォーマンスである。韓国内で「これでは平(ピョン)壌(ヤン)五輪だ」との声が出たのも仕方がない▲それもこれも今日の五輪のエケケイリアの代償か。人間の尊厳、友情と相互理解、平和な社会--五輪憲章のキーワードが指し示すスポーツの祭典本来の姿を、どうか輝かせてほしい平昌の17日間である。

    関連記事

    毎日新聞のアカウント

    話題の記事

    アクセスランキング

    毎時01分更新

    1. 松尾貴史のちょっと違和感 日大悪質タックル事件 ここにもなぜか同じ腐臭
    2. 競馬 日本ダービー、5番人気・ワグネリアンが優勝
    3. 京都 白タク天国、観光地横行 韓国業者も参入
    4. 毎日世論調査 内閣支持率 前回比1ポイント増の31% 
    5. 輸血 感染、対策後手 献血にウイルス混入 ジビエブーム、リスクに

    編集部のオススメ記事

    のマークについて

    毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです

    [PR]