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厚労省研究班

無痛分娩、医療機関に登録と件数公開提言へ

無痛分娩の安全対策の提言をまとめた厚労省研究班の会合=東京都千代田区で2018年2月12日、野田武撮影

大筋でまとめ 麻酔可能医師の認定制度、検討課題で先送り

 事故が相次いで報告された麻酔を使う「無痛分娩(ぶんべん)」について、安全対策を検討してきた厚生労働省研究班(代表者・海野信也北里大病院長)は12日、無痛分娩をする医療機関に登録を求め、年間の実施件数などを公開すべきだとする提言を大筋でまとめた。無痛分娩のための麻酔をかけてもいい医師の認定制度を作る議論もあったが、検討課題として先送りされ、実施する施設や医師の望ましい要件を例示することにとどめた。

 今後、各医療機関に提言に沿った対応を求めるほか、国には患者や家族からの被害報告を収集・分析する方法の検討を働き掛けていく。

 提言内容は、施設や麻酔担当医の要件▽施設登録と情報公開の促進▽医師やスタッフの研修体制の整備--など。情報公開では、実施施設を登録する仕組みを作ってリスト化するとともに、登録した施設には分娩の全体数と無痛分娩数、麻酔の方法、担当医の麻酔科研修歴などを公開するよう促す。具体的な制度設計は、関連学会で作るワーキンググループで検討する。

 麻酔を担当する医師については、麻酔科医師か麻酔科での研修実績のある産婦人科医とし、無痛分娩で使われる「硬膜外麻酔」の経験が100症例程度あるのが望ましいとした。呼吸が止まった時などの救急対応の講習会を受講することや、麻酔開始後30分は妊婦の急変時に即応できる体制を取り、その後も定期的に観察することも挙げた。

 施設の要件としては、無痛分娩のケアを熟知した助産師や看護師の勤務や、マニュアルの作成を例示。まれに重い合併症が起こるとのデメリットも妊婦に伝えて文書で同意を得ることも求めた。

 無痛分娩を巡っては、昨年、大阪や神戸、京都の産婦人科医院などで妊産婦が死亡したり、母子に重い障害が残ったりする事故が表面化し、刑事事件の捜査対象や民事訴訟になっているものもある。提言は3月に市民向けの公開講座を開いて報告する。【下桐実雅子、野田武】

無痛分娩

 出産の痛み緩和のため、背中から神経の近くにある「硬膜外腔(がいくう)」と呼ばれる場所に細い管を通して麻酔薬を注入しながら分娩する方法。痛みがゼロになるわけではない。疲労の回復が早まる利点があるが、麻酔による合併症が起こり得るほか、いきめなくなって赤ちゃんを引き出す処置や陣痛促進剤の使用が増える。日本産婦人科医会によると、2016年度の出産のうち6.1%が無痛分娩だった。

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