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朝鮮人追悼碑

更新不許可「群馬県は違法」 前橋地裁判決

前橋地裁前で「一部勝訴」の垂れ幕を掲げる原告側の弁護士(左)=前橋市で2018年2月14日午後2時3分、神内亜実撮影

04年4月に「群馬の森」に設置

 群馬県の県立公園にある戦時中に動員され、県内で亡くなった朝鮮人労働者を追悼する碑の設置期間更新を、県が許可しなかったことは違法などとして、市民団体が県を相手取り不許可処分の取り消しを求めた訴訟の判決が14日、前橋地裁であり、塩田直也裁判長は「裁量権を逸脱し違法」として県側に処分の取り消しを命じた。

     訴状などによると、追悼碑は2004年4月に原告の市民団体の前身団体が県の許可を得て「群馬の森」(高崎市)に建てた。14年1月が設置許可期限で更新を申請したが、県は7月、追悼碑前の集会での発言が「政治的行事を行わない」との設置許可条件に抵触したことなどを理由に不許可としていた。

     裁判は、集会が政治的行事か▽不許可処分の違法性▽憲法が保障する表現の自由を侵害するかなどが争点。

     判決は追悼式のうち3回で出席者が「(日本による朝鮮人の)強制連行」という文言を使った発言をしたことから、式が「政治的行事に該当する」と指摘したが、利用者への影響も確認できないことなどから「公園の効用を全うする機能」の喪失を否定し、県の不許可処分を裁量権の逸脱と判断した。表現の自由については「絶対無制約ではなく、施設の設置が何らの制限を受けないというものではない」として、原告の主張を退けた。

     戦時中の朝鮮人労働者の動員は労働力不足を補うためで、厳しい労働環境などで死亡する事例もあったが、意思に反する「強制連行」があったかについては議論がある。「強制連行は政府見解でなく、政治的発言」としていた県は「不許可処分が認められず残念。控訴も含めて対応を考える」とコメントした。

     「政治的中立性」を巡る行政と市民間の訴訟では、金沢市が市役所前広場での自衛隊パレード反対集会を不許可にした問題で金沢地裁は16年2月、「市の中立性に疑念が生じる」などと判断し、許可を求める主催者の原告が敗訴した。一方、憲法9条を詠んだ俳句の公民館だよりへの掲載を拒まれた女性が、さいたま市を訴えた訴訟では、さいたま地裁が17年10月、市側の違法性を認め、慰謝料支払いを命じた。【西銘研志郎、神内亜実】

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