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余録

フィギュアスケートの日本男子選手が初めて冬季五輪に参加したのは…

 フィギュアスケートの日本男子選手が初めて冬季五輪に参加したのは1932年の米レークプラシッド大会だった。「2人(の日本選手)が外国選手の生のフィギュアスケートに接したのは初めてだったろう」▲日本スケート連盟編のスケート発達史にそうある。つまり選手たちは書物の説明だけを頼りに技術を身につけたのだった。2人の成績は9位と12位。先のスケート史は、独学での初出場としては驚異的な好成績だったと特筆している▲そこから始まった日本男子フィギュア陣、86年後の平(ピョン)昌(チャン)での羽生結弦(はにゅう・ゆづる)選手の金、宇野昌磨(うの・しょうま)選手の銀メダル同時獲得だった。しかも羽生選手の前回ソチ大会に続く連覇は、実に66年ぶりの偉業になるという。ともに歴史的快挙といえる▲観衆の心を揺さぶったのは、昨年11月の右足首負傷で当初は五輪出場すら危ぶまれた羽生選手の目を見張るような氷上の復活だった。そしてその背中を追い続けてきた20歳の宇野選手の重圧をものともしない進境も人々の心を奪った▲フロー(流れ)とはスポーツ選手が忘我(ぼうが)状態で示す最高のプレーをいう。フィギュアのフローはよく「自動的に体が動く」などと言い表される。小さな失敗も予定されていたかのように包み込む2人の演技の圧倒的「流れ」であった▲羽生選手の金メダルは冬季五輪で日本勢11個目、史上1000個目のメダルという。まさか独学はなかろう今日、そのパフォーマンスが自身を含む世界中の選手の基準となり、夢となる五輪史の次の章だ。

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