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社説

羽生選手が金、宇野選手が銀 心から快挙をたたえたい

 若い2人がとてつもない金字塔を打ち立てた。

     平昌五輪フィギュアスケート男子で、羽生(はにゅう)結弦(ゆづる)選手(23)が金メダルを獲得して2連覇を遂げ、宇野昌磨選手(20)は初出場ながら銀メダルに輝いた。

     日本勢の個人種目2連覇、そしてフィギュア日本勢の金銀メダル同時獲得は、いずれも冬季五輪で初めてという快挙である。

     羽生選手は順位が確定した瞬間、涙を流した。前回ソチ大会は金メダルにも「ミスがあり悔しい」と話したが、今大会は「やり切れた」と思えたのだという。

     男子は、複数の種類の4回転ジャンプをプログラムに織り込まなければ高得点が望めない時代に入った。技の高難度化に伴い、選手にかかる負荷も大幅に増した。

     羽生選手は昨年11月、ジャンプの練習中に右足靱帯(じんたい)損傷などの大けがをした。氷上で練習を再開できたのは、約2カ月後の先月上旬になってのことだ。

     羽生選手は過去にもけがや病気でシーズン中に苦しんだ経験がある。しかし「逆境が自分を強くする」と試練を前向きにとらえ、リンクに戻ってきた。今回も見事な復活劇だ。

     フィギュアはジャンプやスピン、ステップなどの技術の高さだけでなく、振り付けや曲との調和など表現力も問われる。

     4回転ジャンプだけなら羽生選手より多く跳んだ選手がいた。ただ、芸術性においては羽生選手が出場選手の中で最高得点を挙げた。

     昨秋のけが以降は実戦の場がなく、五輪はぶっつけ本番となった。そんな舞台で、フィギュア本来の魅力を羽生選手は世界に示した。まさに「絶対王者」の演技だった。

     宇野選手は羽生選手の背中をずっと追い続けてきた。かなわない存在だと思っていた。しかし、今季は「勝ちたい」と話すまでに成長した。初出場での銀メダルに自信を深めたことだろう。

     66年ぶりという男子2連覇にも、羽生選手は「人生設計の中でやっと中間点くらい」と話し、現役を続ける意思を示した。

     2人がともに切磋琢磨(せっさたくま)し、これからも日本のフィギュア界をけん引していってほしい。

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