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今週の本棚

江國香織・評 『オープン・シティ』=テジュ・コール著

 (新潮クレスト・ブックス・2052円)

奇妙にもいつのまにか自分が連なる世界

 心に響く小説だった。が、ストーリーを説明するのは難しい。というのも、無数の物語を内包し、ほとんどどの頁(ページ)のどの行からもそれが目に見え、耳に聞こえ、間断なくこぼれてくるとはいえ、この小説自体のストーリーはといえば、精神科医のジュリアスが散歩し、思索し、回想し、観察し、ときどき人に会い、休暇をとって旅をし、また日常に戻って散歩をし、思索し、回想し、観察し……というだけ(といえばだけ)なのだから。

 それがこんなに新鮮な小説になり得るということに、うれしく目を瞠(みは)った。

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