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余録

イタリアでコーヒーと言えば…

 イタリアでコーヒーと言えばエスプレッソのことだ。細かくひいた豆に高圧の蒸気をかけ、濃厚で香り高い味を一気に抽出する。エスプレッソマシンは約100年前、ミラノで発明された▲立ち飲み形式のバールで、デミタスカップに注がれたエスプレッソをさっと飲み、さっと店を出る。これがイタリアの伝統的なコーヒー文化だ。自営店の多い小さなバールは国内に約16万軒あり、庶民の生活に欠かせない▲そこへ巨大チェーンのスターバックスが進出する。今秋、ミラノにイタリア第1号となる大型店をオープンし、後続店舗を広げる計画だ。米国シアトルが発祥のスタバは仏独を含む世界70カ国以上に約2万8000店を展開するが、これまでイタリアの壁は厚かった▲伝統の味を守るのか、それともグローバルな味を歓迎するのか。地元では早くも論議を呼んでいる。「米国風のコーヒーは好まれない」という声があれば、「雇用が増えて地域経済を活性化させる」との意見もある▲スタバの会長はもともと1983年、ミラノのバールの雰囲気に魅了され、コーヒー店のチェーン化を思いついた。だからエスプレッソを基調としたカフェラテやカプチーノを主要メニューにしている。ミラノへの出店は長年の夢だった▲イタリアは今、3月4日投票の総選挙へ向けて運動がたけなわだ。こちらでもグローバル化の是非が争点の一つになっている。こと食文化に関して保守的な国で、コーヒーをめぐる戦いの行方は見逃せない。

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