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ベネズエラ

隣国苦境 ブラジル・コロンビア、難民流入で治安悪化

スポーツセンターで寝泊まりするベネズエラ難民ら=コロンビア北部ククタで2018年1月24日、ロイター

 【サンパウロ山本太一】経済危機が深まる南米ベネズエラから大量の難民流入が続くブラジル、コロンビア両国の国境沿いの町が苦境に立たされている。人口の1割を超える難民が滞在するとみられるブラジル北部ロライマ州の州都ボアビスタでは、住む場所のない難民が路上にあふれ、治安も悪化。テメル大統領は12日、現地を視察し、他州に難民の受け入れを促す方針を表明した。

     「ロライマで市民の雇用が奪われている。難民が来るのを妨げはしないが、流入を調整する」。州政府当局者らと面会したテメル氏はそう語り、連邦政府内に特別チームを設立すると表明。チームが難民受け入れ先となる他州と調整し、ロライマ州政府への財政支援も検討するという。

     難民流入は2016年から始まり、地元当局の推計では現在、ボアビスタの人口約33万人の12%にあたる4万人のベネズエラ人が滞在。一時滞在施設や公共施設は満員となり、多くは広場や店舗の軒先などで路上生活を送る。現金を得るため路上で売り子をするなどし、住民の間では仕事が奪われているとの批判が高まっている。

     ボアビスタでは今月5日と8日、ベネズエラ人計44人が暮らす住宅2棟で連続放火事件が発生し、女児を含む計5人がけがをした。警察はブラジル人のホームレスの男(42)を逮捕し、男は「自分の居場所がとられたと感じたから」と供述した。

     仕事がない難民が犯罪組織を作って強盗や麻薬取引を手がけ、治安が悪化しているとの指摘もある。治安対策として、連邦政府は国境警備にあたる兵士を200人に倍増する一方、試験的に難民1000人に職を与えることを計画している。

     一方、ベネズエラと公用語のスペイン語が共通し、国境を越えた移動も容易なコロンビア。サントス大統領は今月8日、北部の国境都市ククタで「かつて経験したことのない状況に陥っている」と演説した。ククタでも治安や雇用情勢の悪化が指摘されており、サントス氏は国境通過許可証の発給を中止したり、不法入国を防ぐため警備要員3000人を国境に配置したりする方針を示した。政府推計では国内に滞在するベネズエラ人は55万人に達している。

     ベネズエラでは17年のインフレ率が2600%(国会発表)を超え、食品や医薬品の極度な不足で国民の健康状態は悪化。北中南米各国が加盟する米州機構(OAS)の発表によると、5歳以下の子供の68%が栄養失調、14・5%が急性栄養失調に苦しむ。16年の1年間でベネズエラ人は意図せずに平均8・7キロやせたという。だが、マドゥロ政権は食料援助などの国際支援を断っており、国民の国外流出が続いている。

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