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 芥川龍之介の「手巾」は、微笑さえ浮かべて息子の死を恩師に報告する女性が、膝の上ではハンカチを裂けんばかりに握って悲しみに耐えていたという筋立てだ。

 この有名な短編を思うと、唐突な連想で恐縮ながら私は中東の砂漠に投げ出される。占領された祖国から熱砂を渡って逃げてくる避難民を取材した時だ。手を振る私の前に車を止めたアラブ人の一行は愛想よく取材に応じた。

 だが、気がつくと4人の男性のこぶしが妙に白い。車内の彼らはハンカチのような布の下で拳銃を強く握って…

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