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米国

輸入制限、大統領が署名 高関税、日本にも

 【ワシントン清水憲司】トランプ米大統領は8日、鉄鋼・アルミニウム製品の輸入増加が「国家安全保障上の脅威になる」として、それぞれ関税を大幅に引き上げる輸入制限を正式に発表した。通商協定を交渉中のカナダとメキシコを当初、例外扱いとし、日本を含む他の国には通商・防衛両面での貢献策の提示を求め、有益と判断すれば対象から外す。しかし、各国に一方的な譲歩を求める内容で、世界的な「貿易戦争」に発展する恐れがある。

     トランプ氏は、ホワイトハウスに国内関連企業の労働者らを集め、輸入制限発動を指示する告示に署名。「我々は鉄鋼・アルミ産業を守らないといけない」と語った。世界貿易機関(WTO)のルールより自国産業保護を優先する保護主義政策で、関税の引き上げ率は鉄鋼製品が25%、アルミは10%。今月23日に発動する。

     北米自由貿易協定(NAFTA)を再交渉中のカナダとメキシコには当面、輸入制限を発動せず、NAFTA交渉での譲歩など「安全保障上の貢献」を認めればその後も対象外にする。

     日本や欧州、オーストラリアなど他の国については、鉄鋼・アルミ製品の流入で米国が受けた「安全保障上の脅威」を取り除くか、穴埋めとなる貢献策を米政府に示し、これを評価すれば関税率を引き下げる。政権は具体的な方法を明らかにしていないが、輸出自主規制や通商交渉での譲歩などが想定される。鉄鋼・アルミの過剰生産の震源地である中国も同列に扱う見通し。ある国が例外になれば輸入が回復するため、その分、その他の国に適用する関税率を引き上げる方針で、各国に譲歩を競わせることになる。

     米メディアによると、米通商拡大法232条に基づく輸入制限発動は1982年以来36年ぶり。トランプ政権は当初、国単位の例外化は行わず、国内調達が難しい製品などを例外にする方針だったが、条件つきで国ごとに発動を免除する仕組みに変更し、各国に交渉の余地を与えた。製品ごとの例外審査も実施する。

     しかし、WTOが禁じる一方的な措置であることに変わりはなく、各国が反発する可能性が高い。欧州連合(EU)が報復措置発動を検討し、中国も報復発動を示唆。日本は発動回避を呼びかけていた。各国が報復に踏み切れば、世界は互いに貿易を制限し合う「貿易戦争」に突入する可能性がある。

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