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炎のなかへ

/102 アンディ・タケシの東京大空襲 石田衣良 望月ミネタロウ・画

三月九日(6)

 極光通信に近づくと、同じ工場に勤労奉仕に向かう他の生徒の視線を、やけに感じるようになった。じろじろとこちらを見つめてきては、なにか囁(ささや)きあっている。タケシはアメリカ人の父の血を引く出自もあり、居心地が悪くてたまらなかった。この数日続いている曇りがちな天気も自然に気分を害してくる。

 もうすぐで工場正門というところで、同じ組のさして仲のよくない佐々木俊博がミヤの肩を叩(たた)いて、…

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