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社説

米朝首脳会談を開催へ 核放棄の確約こそ肝要だ

 史上初の米朝首脳会談が5月までに開かれる見通しとなり、北朝鮮核問題は大きな転換点を迎えた。

     トランプ米大統領と金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長がいつどこで会うかは不明だが、北朝鮮の非核化を確かに実現し、東アジアに平和と安定をもたらす会談になるよう期待したい。

     トランプ氏は金氏との会談にもともと前向きで、大統領当選前は「ハンバーガーを食べながら核交渉をする」構想も口にした。歴代の米政権の対応を公然と批判しつつ、自分の政権下で北朝鮮核問題を解決することに意欲を示していた。

     だが、北朝鮮は核実験とミサイル発射を繰り返し、米国は国連制裁などを通じて北朝鮮への圧力を強めた。トランプ氏は金氏を「小さなロケットマン」、金氏はトランプ氏を「おいぼれ」などと罵倒し合い、核のボタンの「大きさ」も比べた。

     そんな両者を、韓国は平昌五輪の南北融和ムードを背景にとりなし米朝首脳会談の開催声明にこぎつけた。米朝の軍事衝突を恐れる韓国の文在寅(ムンジェイン)政権は南北首脳会談合意に続き一定の役割を果たしたといえる。

     他方、米国と「100%共にある」はずの安倍政権は驚きの表情を隠せない。安倍晋三首相は4月に訪米してトランプ氏と会談する予定だ。米朝首脳会談で不利益な合意が交わされぬよう、この1カ月余りは米国との緊密な意見調整が欠かせない。

     ただ、トランプ政権内では北朝鮮対応の人事さえ固まっていない。いきなりのトップ交渉というプロセスには疑問と不安を禁じ得ない。

     トランプ氏自身が米朝会談に前向きなのは悪いことではないが、自らの交渉能力を過信するのは禁物だ。同じ共和党のブッシュ政権は2005年の6カ国協議で北朝鮮に核放棄を約束させたが、検証方法などをめぐって対立し核放棄の約束は結局、ほごにされた。

     北朝鮮はトランプ氏が秋の中間選挙に向け実績を求めていることを計算済みだろう。核実験などの自制には言及したが、核放棄を確約していないことを忘れてはならない。

     首脳会談では金氏に核放棄を確約させた上で具体的手順や検証方法も詰める必要がある。そうでないと結局は北朝鮮の時間稼ぎに終わることをトランプ氏は自覚してほしい。

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