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社説

平昌冬季パラリンピック 限界に挑む雄姿に声援を

 障害者スポーツは、身体障害者のリハビリや社会復帰のための手段として普及が図られてきた。

     だが、障害者スポーツの祭典であるパラリンピックは今や、世界最高のスピードと技術を争う競技大会へと姿を変えた。

     韓国・平昌で始まった冬季大会では、最高速度が時速100キロを超すアルペンスキーの滑降や、激しい接触プレーのアイスホッケーなど序盤から熱戦が続く。

     今大会は、冬季では史上最多の49カ国・地域から約570選手が参加し、6競技80種目で争っている。

     平昌冬季五輪では日本勢の活躍に国内が沸いた。パラリンピック日本代表38人の健闘も期待したい。

     パラリンピックが高いレベルの競技として発展するにつれて多様化したのが選手のあり方や支援だ。

     リオデジャネイロ夏季大会の陸上男子走り幅跳び銀メダリストで、今回スノーボード男子代表になった山本篤選手のようなプロが誕生した。また、競技選手として雇用する企業も増えた。

     埼玉県深谷市では障害児のスポーツ用具に助成する基金がある。この制度を使って競技を続けて日本代表になった選手がいる。インターネットで道具の製作費や遠征費の寄付を呼びかけて集めた選手もいる。

     支援の広がりは、より多くの人がパラリンピックを競技スポーツととらえ、裾野拡大の必要性を考えるようになったためだろう。

     一方で課題はある。パラリンピック出場経験がある選手らで作る日本パラリンピアンズ協会の調査によると、3割の選手が、企業と契約を結ぶといった支援を受けていない。

     4月から障害者の法定雇用率が引き上げられる。この見直しをパラリンピック選手の経済基盤を改善する契機にしたい。そして、世界と戦う環境作りを少しでも進めたい。

     観戦する側もパラリンピックをもっと身近な競技スポーツとして触れ合おう。東京都が昨秋行った調査では、1年間にスタジアムなどで実際に障害者スポーツを観戦したことのある人は3%に満たなかった。

     失った機能を代替する用具を駆使し、全力で限界に挑む姿には圧倒される。大会はまだ始まったばかりだ。大きな声援を送り続けよう。

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