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我らが少女A

/218 第6章 26=高村薫 多田和博・挿画監修

 あるとき、いつもの職場、いつもの仕事、いつもの顔ぶれ、いつもの道などに流れていた時間がふいに途切れる。その瞬間、それまでの日常は消えてまったく新しい時間に放り込まれているという経験を、合田は過去に何度かしたことがある。その不可逆な場面転換をもたらすのは、いつも身近な者の病や死の知らせだったが、今回もまた同じだった。

 午後三時に警大を出、あと十メートルで榊原記念病院に着くというときに、そこに定期検診に来ているはずの…

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