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社説

改ざん問題で佐川氏喚問へ 「一体誰のため」が焦点だ

 森友学園に関する財務省の決裁文書改ざん問題で、佐川宣寿前国税庁長官に対する国会の証人喚問が来週以降、行われる見通しとなった。

     野党の喚問要求を拒んできた自民党も世論の批判が強まる中、応じざるを得ないと判断したと思われる。

     喚問の焦点は詰まるところ、一体なぜ、誰のために改ざんが行われたのかである。

     麻生太郎副総理兼財務相は、改ざんをしたのは財務省理財局の一部職員で、当時理財局長だった佐川氏の国会答弁と元の文書との間に食い違いがあったためだと説明している。一部局の責任だというわけだ。

     一方、安倍晋三首相ら官邸側は、財務省が発表する1週間前に改ざん前の文書の存在を把握していたことが分かった。それでも調査も含め全て財務省に責任があるとの姿勢だ。

     しかし、首相は被害者などでは決してない。

     昨年2月の森友問題発覚後、佐川氏は土地の売却価格や手続きは適正で交渉記録は廃棄したと答弁していた。文書の原本に残されていた事実と大きく違っていたのは確かだ。

     ただし、改ざんがもし後に明るみに出た場合の代償の大きさを考えれば理財局だけの判断でできたようには思えない。財務省が改ざんしたことで得るメリットは、首相側の方が大きかったのではないだろうか。

     同月17日、安倍首相は「私や妻が関係していたなら首相も国会議員も辞める」と答弁している。

     安値での土地売却が報じられた当初から学園と首相の妻昭恵氏とのつながりは指摘されていた。昭恵氏や政治家に関する一切の記述を削除したのは、この答弁との整合性を図るだけでなく、首相との関わりを全て打ち消すためではなかったろうか。

     とりわけ今は、官邸が府省幹部の人事権をはじめ強大な権限を持っている。そんな中、そもそも政権に影響する問題について、佐川氏が独断で答弁するとも思えない。

     数々の疑問が残ったままだ。

     国民の代表である国会を欺いた行為だ。与野党を挙げて真相を解明していく必要がある。改ざんの経緯を明らかにすることは土地売却自体の疑惑解明につながるだろう。

     長官辞任まで口を閉ざしてきた佐川氏だ。今度は真実を語る時だ。

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