メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

今週の本棚

本村凌二・評 『ビザンツ帝国 生存戦略の一千年』=ジョナサン・ハリス著

 (白水社・4536円)

他者をなじませ統合する

 完璧なフォームでバットを振ったにしても、球から三十センチも離れていたら様にならないだろう。同じように、どんなに筋の通った議論であっても、問い掛けそのものが適切でなければ、応答の説明も味気ないものになってしまう。

 「ローマ帝国の衰亡」については、古代の同時代人からして喧々囂々(けんけんごうごう)と議論されている。ゲルマン民族の侵入、キリスト教の普及、インフラの劣化などが取り沙汰(ざた)されるなかで、五世紀後半、西ローマ帝国が解体した。だが、東ローマ帝国はビザンツ帝国となり、千年後にオスマン帝国によって滅ぼされた。その千年間についてはどんな問い掛けがふさわしいのだろうか。

 三三〇年、僻邑(へきゆう)ビュザンティオンは新しく建設されて開都し、後にコンスタンティノープルとよ…

この記事は有料記事です。

残り1100文字(全文1461文字)

毎日新聞のアカウント

話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 群馬ヘリ墜落 115キロの急加速 通信途絶える20秒前
  2. 石塚運昇さん 食道がんのため68歳で死去 「ポケモン」ナレーション 「ジョジョ」ジョセフなど
  3. アメフット 日大の宮川選手が復帰を検討 チーム訪れ謝罪
  4. 訃報 ソウルの女王 アレサ・フランクリンさん76歳
  5. 富士山測候所 日誌を廃棄 68年間つづった貴重な40冊

編集部のオススメ記事

のマークについて

毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです