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ペルー

大統領辞任へ 汚職疑惑、罷免決議採択を前に

 【サンパウロ山本太一】汚職疑惑に直面する南米ペルーのクチンスキ大統領(79)が21日、議会に辞表を提出した。大統領罷免決議案採決を前に政権側による野党議員の投票買収疑惑が浮上して与党内の批判も高まり、罷免は不可避と判断したとみられる。

     憲法の規定により、マルティン・ビスカラ第1副大統領が23日に昇格する見通し。

     議会はアルベルト・フジモリ元大統領の長女ケイコ・フジモリ氏が党首の「人民勢力党」が最大勢力で、少数与党「変革のためのペルー国民」は今後も不安定な政権運営を続けることになりそうだ。

     クチンスキ氏はテレビ演説で「野党の不当な攻撃により統治が不可能になった」と辞任理由を説明、汚職や買収の疑惑は否定した。

     人民勢力党は20日、フジモリ氏の次男だがケイコ氏とは対立するケンジ議員が、人民勢力党議員に公共工事で利益を与える見返りに政権支持を呼びかけるビデオを公開。22日に予定されていた罷免決議採決での票の買収だと非難した。ケンジ氏は「インフラ計画を進める政治的交渉」で問題はないと反論したが、与党内でも「辞めなければ追放する」と採決で賛成に回る意見が拡大していた。

     クチンスキ氏は2016年6月の大統領選決選投票でケイコ氏を小差で破り、翌月に就任。21年7月まで任期が残っていた。

     クチンスキ氏には、首相や経済・財務相を務めていた04~07年、ブラジルの建設最大手オデブレヒトから78万2000ドル(約8300万円)を受け取りながら虚偽の説明をした疑惑が浮上。昨年12月に1度目の罷免決議案採決が否決された。当時、人民勢力党に所属していたケンジ氏ら10人が採決を棄権したためだ。3日後に服役中のフジモリ氏の恩赦が認められたため、ケンジ氏とクチンスキ氏が罷免回避と恩赦で取引したとみられている。

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