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社説

本番迎えた19年就活 脱「横並び思考」で選択を

 「超売り手市場」といわれる2019年春採用の就職活動が、早くも本番の様相を見せている。人手不足を背景に、早く内定者を囲い込もうとする企業が多いためだ。

     学生には有利な状況だが、人気のある大企業は応募者も多く、狭き門であることは変わらない。

     ただ、今は業績が良い企業もそれがずっと続くとは限らない。技術革新や人々の価値観の移り変わりが消費者のニーズを変えていく。かつては日本経済をリードし、学生に人気のあった大企業が不祥事で経営に打撃を受ける例も相次いでいる。

     人工知能(AI)やロボットの普及、労働法制の改革などによって、これからは産業構造も労働者の働き方も大きく変わる。学生も企業も従来の「横並び思考」ではなく、自らの志向や特性を見極めて選択に努めるべきである。

     これから先、どんな業種や企業が成長していくのか、学生が判断するのは難しいだろう。

     そこで大事なのは、主体性を持って仕事をし、生きていくための知識や覚悟である。どの会社のエントリーシートにも「あなたが打ち込んできたこと」「特技は何か」「やりたいことは何か」を書く欄がある。面接でも聞かれる。

     自分はどんな生き方をしてきたのか、やりたいことは何なのか。就活を機会に、短い時間ではあるがじっくり掘り下げてはどうだろう。

     これから社会で働くということは、誰にとっても正解のない航海に乗り出すようなものだ。自分自身をよく知ることが、未知の海を進むときの羅針盤になる。

     採用する企業の側も短期間で学生の資質を見抜くのは容易ではない。学業や部活、課外活動にまじめに打ち込んだ学生は、準備不足のまま就活に臨むこともあるだろう。そうした若者の潜在能力を見抜く「目利き」の力が試されるのだ。

     高い初任給を提示して大量に採用し、使いつぶすようなブラック企業は言語道断だ。終戦直後には1年間で270万人の子どもが生まれたが、昨年は94万人。今後も子どもや若者は減っていく。

     新入社員は将来の経済や社会の土台を支える貴重な人材だ。大事に選び、育てていくべきである。

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