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私の出発点

柴崎友香さん 『きょうのできごと』 重なる「一瞬」世界輝く

作家、柴崎友香さん=東京都世田谷区で2018年3月16日午後3時52分、鶴谷真撮影

 かわちくんは不安そうな顔をして、わたしのほうを振り返った。

「大丈夫。失敗したら坊主にしたらいいねん。坊主って、いちばん男前が引き立つ髪型やと思うで」

「そうかなあ。……耳とか切らないでくださいね」

「大丈夫」(『きょうのできごと』河出文庫より)

 小説のテーマや筋書きを取り出すのが難しい作家だ。穏やかな日常が淡々と描かれ、セックスや暴力、愛する人の死など“事件”が起きない。ややオドオドした主人公が眼前の出来事を観察している感じ。登場人物たちの連帯がそっと後押しされている気もするが、かといって人間関係そのものに焦点は結ばれない。

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