メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

特別支援学校

県内、生徒10年で1.2倍 支援教育への理解浸透 /香川

木材を切り抜く生徒=高松市の香川中部養護学校で、岩崎邦宏撮影

 全国的に少子化が進む中、特別支援学校で学ぶ子どもが増加傾向にある。県内では昨年、1170人が在籍し、10年前の約1・2倍に増えた。特別支援教育への理解が浸透してきたことが背景にあるとみられる。一方、教員の2割以上が専門免許を持っておらず、県教委は免許の取得を促している。【岩崎邦宏】

     「ギギギギギ……」。1月中旬、高松市田村町の県立香川中部養護学校で高等部の男子生徒が電動糸のこ盤で木材を切り抜いていた。別の生徒が磨き、木工クラフトが完成する。社会で生活する力や働く力を身に着ける「作業学習」の一コマだ。

     同校の作業学習は名刺を作る「印刷班」や置物を製作する「窯業班」など10班があり、1年ごとに各グループに分かれる。印刷班の高等部3年の男子生徒(18)は「自分で作ったものが外で売られ、買ってもらえるのがうれしい。社会に貢献できる仕事がしたい」。4月からは県内のうどん会社で正社員として働くという。

     県教委によると、県内にある国公立の特別支援学校計9校で学ぶ児童・生徒は1170人(昨年5月1日現在)。2007年は982人だったが、ほぼ一貫して増加している。特に高等部は523人(同)で、07年から114人も増えた。普通学校の児童・生徒が11万5322人(同)と07年に比べて1割以上減っているのとは対照的だ。

     特別支援学校の児童・生徒を巡っては、07年4月から学校教育法に障害のある児童・生徒の自立や社会参加を目指す特別支援教育が位置づけられた。また、障害者の雇用の場が広がっており、高等部から特別支援学校に入学する生徒も増えている。文部科学省特別支援教育課は「保護者に特別支援教育への理解が深まった」と説明する。

    教員不足が課題

     一方、専門知識を持つ教員は不足している。特別支援学校の教員は一般的な教員免許に加え、特別支援学校の免許が必要だ。ただ、教育職員免許法は教員免許があれば「当分の間」は特別支援学校の教員になれると定めている。

     文科省によると、県内の公立特別支援学校では教員589人(16年5月1日現在)のうち、21%に当たる124人が専門免許を保有していない。

     免許取得には大学や教委の講習を受けるなどの必要がある。文科省は20年度までに保有率100%を目指しており、県教委も講習を開くなど免許取得を後押ししている。県教委特別支援教育課は「障害が多様化し、教員には幅広い知識が必要。今後、特別支援学校の免許を持つ退職者が増えると、専門性をどのように維持していくかが課題になる」としている。

    小豆島に新設へ

     県教委は小豆島に特別支援学校を新設する計画を進めている。現在は約20人の生徒が高松市内の学校の寄宿舎に入ったり、通学したりしており、保護者から設置を求める声が上がっていた。

     県内で特別支援学校の新設は1985年の県立香川丸亀養護学校以来で、早ければ2021年度の完成を目指す。小学部と中学部の20人程度を受け入れるという。

    関連記事

    毎日新聞のアカウント

    話題の記事

    アクセスランキング

    毎時01分更新

    1. 希望と民進 新党名に「国民党」案 協議会で検討
    2. 仙台市 羽生選手パレードごみ12袋 ファンマナーに感謝
    3. 辺野古海上警備 業者7億円過大請求 防衛省把握後も契約
    4. 政府 福田財務次官の辞任を閣議了承 セクハラ疑惑
    5. アクセス 受刑者逃走2週間、なぜ見つからぬ 捜査員ガサゴソ、空き家1000軒、果物たわわ 最近30年「逃げ切った例なし」

    編集部のオススメ記事

    のマークについて

    毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです

    [PR]