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再思三省

第61回 遠ざかる前政権の記憶

「再思三省(さいしさんせい)」とは何度も考え、何度も自らを省みること。実際に紙面に登場した事例などをひきながら、月1回、三つずつのテーマで気をつけたい事柄をつづっています。なお、この中には必ずしも一般的に間違いとはいえないものもあります。読者への配慮や紙面上の統一などの点から決めているものは、理由とともに示しています。

    せっかくの区別

     ゴルフ談義 → 談議

     多くの辞書が「談義・談議」などとまとめて記し、一般にも使い分けの意識は薄いようです。ただし、日本国語大辞典の解説によれば「本来は『談義』が物事の道理を説き明かすこと、『談議』が談話・論議をすることという異なる意を持つ漢語であるが、両者は混同して用いられ」ている状態。せっかくの区別を生かして書こうというのが、新聞表記の取り決めのこころです。

    直し頻出の同音異義語

     (森友問題の)決済文書 → 決裁文書

    「土地取引を巡るケッサイ文書」とだけ聞けば、売買のきまりをつけることを指す「決済」も使えそうに思えます。しかし、今回の国有地取引の問題を巡っては「近畿財務局が財務省本省に承認を得るための文書」などが問題になっていますから、責任者が案件の採否を決める「決裁」でないといけません。問題が決着に向かうまで、この頻出の誤字とも粘り強く向き合う日々です。

    記憶は薄れても

     野田佳彦元首相 → 前首相

     一般的には前職者を含めて「元○○」と言っても誤りではありませんが、記事では「前任かそれ以前か」が分かるように「安倍晋三首相、野田佳彦前首相、菅直人元首相」と区別しています。野田政権時代の記憶が遠のいたからか、最近この直しが増えてきました。一方、日報問題で昨年夏に防衛相を辞任した稲田朋美氏は前職と思われがちですが、小野寺五典防衛相が就任するまでの数日間だけ、当時の岸田文雄外相が防衛相を兼務していました。このため「小野寺防衛相、岸田前防衛相、稲田元防衛相」と書くことにしています。

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