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千葉・南房総 なめろう 鮮度命の“漁師めし” 薬味とみそ、たたいて調理 /東京

 千葉県南部で生まれた「なめろう」をご存じだろうか。アジなどの身をネギやショウガの薬味とみそと合わせ、包丁でたたいて作るかつての“漁師めし”である。酒のつまみにも、ご飯のおかずにもよく合うなめろうを食べに南房総市に出かけた。【馬渕晶子】

     なめろうは漁師が船上で作っていた料理で、液体のしょうゆより持ち運びやすいみそで味付けする。江戸への物流が海路中心だったことから房総半島沿岸に広まった。

     「皿についた身まで、なめるほどおいしい」。それが名の由来という説もある。なめろうをアワビの殻に盛り、フキの葉に包んで蒸し焼きにしたのが始まりという「さんが焼き」ものちに考案された。

     地元には「南房総なめろう研究会」(23店が加盟)がある。千倉港近くの店「大徳家」5代目、栗原和之さん(54)は2009年の会発足当初から会長を務める。店舗マップの発行、料理教室、アレンジメニューの考案……。研究会では、なめろうやさんが焼きを通じて地域を盛り上げてきた。

     「大徳家」は1869(明治2)年創業で、家庭の味だったなめろうを店で出した元祖らしい。栗原さんが、千倉港でその日の朝、水揚げされたアジでなめろうを作ってくれた。トントンと小気味よく包丁を鳴らし、刃に絡みつくまで身の粘りを出す。

     そのままいただくと、みそのマイルドな塩気がいい。しょうゆにつけるとお酒により合いそう。最後に酢につけてみたら、さらっとした食感になった。店では、バジルペーストとチーズソーズ、オリーブオイルを掛けたアレンジや軍艦などでも提供している。

     なめろうは、アジのイメージがあるが、トビウオやマイワシ、サンマ、カンパチなど旬やその地域ならではの魚を使う。青魚がより適しているらしいが、サザエやアワビの身と肝を合わせたり、イカを加えたり、とバリエーションは多い。

     栗原さんは「新鮮な魚のうまみを短時間でより引き出すためのぜいたくな調理法なので、素材の鮮度が何より大事。ぜひ南房総で、とれ立て、作り立てを味わってほしい」。房総半島では、アジがもうすぐ旬を迎える。


    提供店舗◇

     すしと地魚料理「大徳家」(南房総市千倉町南朝夷1079、0470・44・1229、火曜定休)では、洋風なめろう(要予約)のアレンジメニューも▽旅館「魚拓荘 鈴木屋」(同市千倉町北朝夷2801、0470・44・2811、定休なし)の名物は「かわはぎのなめろう」(宿泊客のみ提供、要予約)▽イタリアン「オドーリ・キッチン」(同市白浜町白浜232の4の2階、0470・38・5470、木曜・第3水曜定休)では「さんが焼きのトマトソーススパゲッティーニ」などを提供。研究会に参加する23店舗の情報は、市の観光ホームページ「南房総いいとこどり」(https://www.mboso-etoko.jp/)内の「南房総なめろう研究会」ページで。


     ◆シンプルレシピ

    なめろう◇

     <作り方>

     (1)アジを三枚におろし、皮をはいで細かく切る

     (2)ネギとショウガを適量加え、包丁の刃を垂直に当ててたたく。さらにみそ(アジの身の量の6分の1が目安)を加え、たたき混ぜる

     (3)器に四角く形を整えて盛る。粘り気をたっぷり出すまでたたくのが房総流。薬味は大葉やミョウガなどもお好みで。


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