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将棋

第76期名人戦A級順位戦 佐藤康光九段-屋敷伸之九段 第55局の2

角のライン

 佐藤は仕掛けをあきらめて、[先]5七銀と上がった。[後]3五歩を伸びすぎにさせる狙いに変えたのだ。

     [後]4五歩の頑張りに対し、[先]4六歩[後]同歩[先]同銀が自然なさばきだった。[後]5一銀には[先]6八金と、遊び駒の活用を図る。

     しかし、ここは[先]3五銀[後]4二飛[先]4七歩と歩得を主張して指すのも有力だった。また、本譜は[先]6六角が佐藤の予定だったので仕方のない意味があるが、[先]5七角と打って3筋を狙うのも魅力的だったという。

     本譜は[先]6六角に対し、屋敷が[後]4二飛と大転回した。佐藤は[先]4七歩としっかり受ける。ねじり合いが続くが、[先]8五歩まで進むと少し屋敷が忙しい局面になった。

     屋敷は戦線拡大の意味で[後]1五歩と突き捨てたが、単に[後]6四角と据えたほうが勝ったかもしれない。

     本譜も屋敷が急所の角のラインを生かして迫っているので、佐藤は慎重に長考を入れた。48分で[先]5五歩と突いた。これで指せると見ていたようだ。

     [後]5五角(本日終了図)まで順調に見えて、攻めさせられている意味もある。しかし、屋敷は攻め続けるしかないだろう。佐藤はタイミングのいいところで反撃を狙っている。激しい中盤戦に突入していった。(加藤昌彦)

     [先]5七銀 37  [後]4五歩 24

     [先]4六歩 31  [後]同歩   7

     [先]同銀      [後]5一銀  2

     [先]6八金 36  [後]3四銀 29

     [先]6六角  4  [後]4二飛 16

     [先]4七歩 25  [後]5四歩 18

     [先]8五歩  1  [後]6四角 12

     [先]7五角  2  [後]同角   4

     [先]同歩      [後]5二金  2

     [先]8四歩 10 ![後]1五歩 15

     [先]同歩   1  [後]6四角  1

     [先]5五歩 48  [後]4五歩 13

     [先]5七銀     [後]3六歩

     [先]同歩  12  [後]5五角 17

     (◎好手 ×悪手 ?疑問 ▽作戦! 勝負手)

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