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 「あなたが生まれたとき、周りの人は笑って、あなたは泣いていたでしょう。だからあなたが死ぬときは、あなたが笑って、周りの人が泣くような人生を送りなさい」。自分もこんな人生を送れるようになりたいんだと、中学1年生の時に教育実習で来ていた先生は実習最後の日に言った。

     当時の私は同じように教育実習生として教壇に立つなんて想像していなかった。実習生の授業は普段と違いわかりにくい。おまけにホームルームはやたら長いので実習生の来る5月は嫌いだった。

     でも今ならわかる。大学で教職課程を履修し教育実習に行くまでどんなに大変だったのか。つまらないように感じていた授業だって、時間をかけて構成したプラン。テストが終わると捨ててしまうプリントも一生懸命に考えて作られている。ホームルームで話す雑談は、先生が生徒に何を伝えたいのか、どう伝えるのか考えている。

     だからこそ教員になるか迷っている。授業のテクニックは回数を重ね勉強すればレベルが上がるかもしれない。でも、人生経験はいくら努力したって伝えることができない。「先生にならないなら教職をとる意味ないじゃん」とよく言われる。意味があるかないかなんてわからない。だけどきっといつか役に立つ。回り道したっていい。そう心で言い聞かせて将来のことを考えている。

     ふとした時に思い出すあの時の実習生の言葉。私もそんな人生を送れますように。【東洋学園大・釘田まこと】

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