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監督初の子供向け映画「ワンダーストラック」 大人の味わい加え

 公開中の映画「ワンダーストラック」を手がけたのは、トッド・ヘインズ監督。1950年代の女性同性愛を描いた一昨年の「キャロル」と打って変わった児童映画。とはいえ、奥が深い大人の味わいだ。

     27年、ニュージャージー州に住む少女ローズと、77年のミネソタ州にいる少年ベン。時と場所を隔てた2人が、ニューヨーク自然史博物館に向かう。50年の時を隔てたベンとローズの不思議な関わりを明らかにしてゆく。

     「キャロル」の編集中に脚本が回ってきた。普段はじっくり時間をかけて作品に取り組むが「これは特別」と飛びついた。「映画的な仕掛けがぎっしり詰まっていた。奇妙で独創的、怪獣も爆発も出てこないけど、見たこともない子供映画にしたかった」。ベンとローズは声を失い、物語は二つの時代を行き来する。音と時間を操るのは映画の特権。

     「映画オタク」というだけに、遊び心も満載だ。ローズの部分は白黒のサイレント映画風、ベンはカラー。二つの時代の風俗を再現し、重要な舞台となる自然史博物館も、時代による展示パネルの様式の違いまで気を配った。事務所に机がたくさん並んでいる場面は、映画史へのオマージュだ。元ネタはキング・ヴィダー監督の「群衆」(28年)で、それをビリー・ワイルダー監督が「アパートの鍵貸します」(60年)で倣った。本作では同じセットをミニチュアで作り「カメラの動きまで一緒にした」。

     子供を観客に想定した映画は初めて。「でも、ベンもローズもアウトサイダーという点では、今までの作品と共通だ。その2人が家族を見つけ、自分の物語を獲得するんだ」。子供だけに見せておくのは、もったいない。【勝田友巳】

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