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余録

青森県の弘前公園からも桜の満開の知らせが伝わってきた…

 青森県の弘前公園からも桜の満開の知らせが伝わってきた。列島を縦断する桜前線の主役はソメイヨシノである。江戸の染井村の植木業者により育種されたというが、ルーツは伊豆半島の自生種との説がある▲今から約半世紀前、静岡県三島市にある国立遺伝学研究所の竹中要(たけなか・よう)博士が唱えた説という。博士は観察や交配実験を重ね、ソメイヨシノが本州のエドヒガンと伊豆諸島などに分布するオオシマザクラとの雑種と推定した遺伝学者だった▲推定は後の遺伝子解析で確認された。ソメイヨシノの伊豆半島ルーツ説には疑問も多いようだが、この半島の成り立ちを考えるとありうる話に思える。伊豆半島は約60万年前、南の火山島が北上して本州に衝突してできたからである▲「南から来た火山の贈りもの」とは伊豆半島ジオパークのテーマという。ジオパークとは学術的に重要な地形や地質を備えた自然公園で、先ごろユネスコは伊豆半島を「世界ジオパーク」と認定した。国内では9地域目の認定となる▲島を本州に結合させたのはプレートの動きで、この地殻変動と火山活動の積み重なりが伊豆半島独特の景観や温泉を生み出した。ジオサイトは特異な地形や地質の見どころのことだが、成り立ちに応じそのバラエティーも豊かである▲NHK番組「ブラタモリ」による地形・地質ブームに加え、海外からの客への期待にわく地元である。ここは何十万年というスケールの「贈りもの」を分かちあうのにふさわしい知恵をこらしてもらいたい。

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