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社説

膠着状態の与野党対立 国会の機能回復を求める

 きょう衆参両院の予算委員会で外交をテーマに集中審議が行われるが、野党の大半は欠席するという。

     国際情勢は激動期にあり、朝鮮半島ではあす南北首脳会談が開かれる。先週の日米首脳会談を受け、日本の外交方針を議論すべきときに、国会は機能不全に陥っている。

     一義的な責任は、安倍政権の不祥事が相次ぐ中でその真相究明に及び腰の与党にある。

     加計学園の獣医学部新設をめぐっては、柳瀬唯夫元首相秘書官の証人喚問を与党は拒み続けている。

     柳瀬氏は昨年7月に参考人として国会に招致された際、愛媛県職員らとの面会について「記憶にない」と否定した。だが、その後、面会内容を記録した県の文書が見つかり、柳瀬氏の説明根拠は揺らいでいる。

     虚偽の証言をすれば偽証罪に問われる証人喚問が必要だろう。面会があったかどうかの事実すら確認できないようでは真相究明は進まない。

     森友学園への国有地売却問題でも、国会の行政監視機能を生かすことに与党は消極的だ。決裁文書を改ざんしていた財務省の内部調査に任せる姿勢を崩していない。

     財務省ではセクハラ疑惑もあり、国税庁長官に続いて事務次官も辞任に追い込まれた。麻生太郎副総理兼財務相の政治責任は重い。

     だからといって、麻生氏が辞任しないのを審議拒否の理由にする野党の対応も疑問だ。野党だけの合同ヒアリングという非公式な場に官僚を呼んでただすのもいいが、その前に国会で政権の責任を追及すべきだ。

     与党の数の力に対抗する手段として審議拒否を完全に否定するものではない。しかし、重要法案の審議を遅らせる日程闘争が目的であれば、国民の理解は得られないであろう。

     国会審議が膠着(こうちゃく)している裏で、希望の党と民進党が新党協議を進めているのにも違和感を拭えない。

     自民党の森山裕国対委員長がきのう「内閣不信任決議案が出されれば、衆院解散も一つの選択肢」と発言した。態勢の固まらない野党側の足もとを見透かしての脅しだろう。

     「ウミを出し切る」と宣言したのは安倍晋三首相であり、与党は率先して「ウミ」を明らかにすべきだ。野党も早急に審議に復帰し、国会の機能を回復させるよう求める。

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