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インタビュー・最前線

トリプル・ダブリュー・ジャパン 中西敦士社長

中西敦士氏

排せつケアの負担軽減

 自宅であれ、施設であれ高齢者の排せつは大きな問題だ。ベッドで漏らしてしまえば、本人は落ち込むし、介護する人の負担も大きい。超音波センサーで膀胱(ぼうこう)の変化を検知し、排尿のタイミングを知らせる「DFree」。開発したトリプル・ダブリュー・ジャパンの中西敦士社長に今後の事業展開などについて聞いた。【河出卓郎】

     --「DFree」について説明してください。

     ◆超音波で膀胱の大きさや変化を検知し、排尿のタイミングを知るシステムです。センサーをおなかに装着して、データをサーバー送信し、それを介護者のスマートフォンなどデバイスに送ります。名前の「D」は英語のオムツ(diaper)の頭文字で「おむつからの解放」という意味です。

     --ユニークな発想ですね。

     ◆留学中に路上で粗相をするという失態を犯したのがきっかけで「なぜ人は排せつするのか」とか考えました。最初は大便を感知することを考えました。超音波を使うと、母親の胎内の小さい胎児を見られますよね。それならば、大便も感知できるのではと。しかし、尿のほうが早く実用化できました。

     --「DFree」の利用者はどのくらいいるのですか。

     ◆国内では150施設で2000人以上です。フランスの2施設でも使っていただいています。

     --評価はいかがですか。

     ◆非常に喜ばれています。高齢者施設では排せつケアが一番大変です。そのタイミングがわかるので、おむつが不要になるケースもあれば、トイレへ誘導する回数が減り、介護する人の負担は大幅に減少します。海外からの問い合わせも60カ国以上からあります。どの国も排せつケアは大きな課題です。

     --今後の事業展開はどうですか。

     ◆現在国内では、施設を対象に機材をレンタルしていますが、夏には、ご家庭でご利用いただけるように対象を広げたいと考えています。センサーから直接、利用者のスマホにデータを送ることが可能になる予定です。あとは、大便の検知センサーです。尿と違って腸は体の奥にあるなど検知が難しいのですが、ようやく実用化のめどが立ちました。秋には実証実験用の1号機を発表できると思います。来年からは本格的に事業化したいと思っています。

     --「DFree」を家庭で利用すると、費用はどのくらいかかりますか。

     ◆まだ決めていないのですが、一般の方が購入できるように、携帯電話くらいの価格にしたいと思います。

     --起業したいという若い人にアドバイスはありますか。

     ◆とにかく、やってみることですね。やらないと、何も始まりません。


     ■人物略歴

    なかにし・あつし

     1983年兵庫県生まれ。大学卒業後、青年海外協力隊員などを経て、米国に留学。2015年にトリプル・ダブリュー・ジャパンを創立。著書に「10分後にうんこが出ます」(新潮社)。

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