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大岡信と戦後日本

/2 父と教師たち 特異な思想環境が下地に

保田與重郎

 大岡信(まこと)の初期の詩に「朝の頌歌(ほめうた)」がある。1947(昭和22)年1月、15歳の時に作られ、「朝は 白い服を着た少女である」の1行から始まる。新鮮な朝の到来の情景を清らかな少女のイメージと重ねてうたい上げた作品は、次の4行で閉じられる。

 <やがて 人々は/霧のひそかな手に目覚めつつ/今日も生命の歓喜に満ちて/無限の歴史の連鎖の一環を作り出す>(引用は『大岡信著作集第3巻』)

 旧制沼津中時代の同人誌『鬼の詞(ことば)』6号(同年2月発行)に掲載した詩だ。最終行には、早くもこ…

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