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的川博士の銀河教室

498 星出彰彦さんが3度目の宇宙へ 日本人2人目のISS船長にも

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、星出彰彦(ほしであきひこ)宇宙飛行士が2020年5月(がつ)ごろから約半年間、国際宇宙ステーション(ISS)に滞在(たいざい)することが決まったと発表しました。彼(かれ)の宇宙飛行は、08年(写真1)と12年に続き3回目です。滞在中(たいざいちゅう)は日本実験棟(にほんじっけんとう)「きぼう」などISSの施設(しせつ)の維持(いじ)や科学実験、ロボットアームの操作などを担当し、後半の2カ月は、若田光一(わかたこういち)さん以来2人目の日本人コマンダー(船長)として、他の飛行士の安全確保などを指揮します。

     20年夏には東京でオリンピック・パラリンピックが開かれますから、彼はその時にちょうど軌道(きどう)上にいる可能性が高いですね。その前年(19年)には日本でラグビーのワールドカップも開かれます。かつてラグビー選手だった星出さんはスポーツ好きですから、記者会見ではこの二つのことにも触(ふ)れ、「選手たちと同じように私も宇宙に挑戦(ちょうせん)する気持ちを高く持って臨みたい」と、彼らしいコメントを述べていました(写真2)。

     現在ISSでは金井宣茂(かないのりしげ)さんが元気で活躍(かつやく)していますし、来年の終わりごろからは野口聡一(のぐちそういち)さんが3度目の飛行をする予定も発表されています。そして2020年代からは、いよいよ人類協働の月探査、さらにその向こうには火星をめざそうという大きな方向が、さる3月初めに東京で開催(かいさい)された国際宇宙探査フォーラムで確認されたばかりです。

     今のところ、日本人飛行士が月や火星に飛ぶことが計画されているわけではありませんが、国籍(こくせき)に関係なく、現在のISSでのさまざまな活動が、ISS以降の宇宙活動にとって、大事な準備という意味も持つようになってきています。

     旧ソ連のユーリ・ガガーリンが1961年に初めて宇宙へ行ってから、宇宙飛行士は世界で550人以上に達します。90年、ロシアのソユーズで日本人初の宇宙飛行をした秋山豊寛(あきやまとよひろ)さん、92年に日本人として初めてスペースシャトルに搭乗(とうじょう)した毛利衛(もうりまもる)さん以来、宇宙へ飛んだ日本人は12人います。宇宙大国アメリカ、ロシアに次いで第3位というのはすごいですね(図)。しかもこの中には、若田さんのように、一人で4回も飛んだ人もいます。

     いま世界は誰(だれ)でも宇宙へ行けるような時代をめざす大きなうねりが起きているように見えます。宇宙飛行士たちが、先達として宇宙へ飛び、宇宙で生活し、積み重ねてきた経験が、いよいよみなさんが宇宙へ行く時代が来たとき、大いに役立つことになるでしょう。星出さんたちの活躍をみんなで応援(おうえん)しましょうね。


    的川泰宣(まとがわやすのり)さん

     長らく日本の宇宙開発の最前線で活躍(かつやく)してきた「宇宙博士」。現在は宇宙航空研究開発機構(JAXA)の名誉(めいよ)教授。


    日本宇宙少年団(YAC)

     年齢・性別問わず、宇宙に興味があればだれでも団員になれます。 http://www.yac-j.or.jp


     「的川博士の銀河教室」は、宇宙開発の歴史や宇宙に関する最新ニュースについて、的川泰宣(まとがわやすのり)さんが解説するコーナー。毎日小学生新聞で2008年10月から連載(れんさい)開始。カットのイラストは漫画家(まんがか)の松本零士(まつもとれいじ)さん。

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