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余録

乳幼児がちょっとした病気でも命を落とした昔…

 乳幼児がちょっとした病気でも命を落とした昔、「七つまでは神のうち」といわれた。幼い子はまだこの世のものではなく、あの世とのあわいに生きている。だから何かの拍子に異界へ連れ去られてしまう……▲今思えば、昔の人はそう考えることで子を失う悲しみを癒やそうとしたのかもしれない。子どもの魂は大人たちには見えない神さまや魔物が出没するところにあって、熱病によるひきつけも、神隠しも、みなその仕業と思われたのだ▲満年齢の7歳は昔なら「神のうち」を抜け出した年齢である。なのに新潟市の小学2年、大桃珠生(おおもも・たまき)さんは下校中の通学路からまるで異界に連れ去られたかのように姿を消した。あろうことか、その発見は胸のつぶれる知らせとなった▲行方不明になった当夜、JR越後線で電車にひかれた女児の遺体が大桃さんと判明しただけではない。警察の調べで死因は窒息と分かった。つまり何者かに首を絞められて殺害された後に、遺体が線路内に遺棄されたというのである▲この世に宿ったばかりの大桃さんの夢も希望もむごたらしく奪い去られた。そればかりか、いたいけな遺体を電車にひかせるという冷酷はどんな悪鬼にとりつかれての所業だろう。地域住民を襲った戦慄(せんりつ)と不安は察するにあまりある▲聞けば事件当日の朝、大桃さんは不審な男に声をかけられたと学校で訴えていた。事件を防ぐすべはなかったのかと悔やまれるが、今は一刻も早く突き止めなければならない通学路の魔物の正体である。

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