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人気低迷

せんとくんの「年収」、全盛期の3%にまで激減

せんとくんとパンジーを植え付ける子供たち=奈良市法蓮町の佐保小で2009年11月16日、山崎一輝撮影

 奈良県のマスコットキャラクター「せんとくん」がライセンス料で稼ぐ年収が、全盛期の3%にまで激減している。誕生から10年を迎えて人気が低迷しているのが背景とみられ、商標権を管理する県は新たなデザインを投入し、てこ入れに躍起になっている。

 「せんとくん」は2008年に誕生し、10年の平城遷都1300年祭の公式キャラクターを務めた。鹿の角が生えた童子という奇抜なデザインに「かわいくない」との批判が出て、逆に全国的な人気に火が付いた。

 県は売り上げや製作費用の3%をライセンス料として納めることなどを条件に、商品や広告に利用することを認めており、遷都祭があった10年度には約4900万円の収入があった。イラストを使った商品は、クッキーやチョコレートをはじめとする土産品や、キーホルダーやストラップなどのグッズが多い。

 ところが祭りが終わって一段落した11年度は、699万円に激減。同年に県のキャラクターになったのを機に、県は12年度に、「官服」「桜」「紅葉」の3デザインを追加しててこ入れを図ったが、各地に次々と特徴的なゆるキャラが誕生する中で存在感の低下は否めず、16年度は154万円にまで落ち込んだ。県は先月、さらに「はかま姿」を投入し、起死回生を狙う。

 一方で「せんとくん」には潜在的な根強い人気がある。日本リサーチセンターの全国キャラクター調査(17年10月)では、「せんとくん」の認知率は64%で、ご当地キャラクターとして「くまモン」や「ふなっしー」に次ぐ第3位の全国的な知名度を誇る。関西大学の宮本勝浩名誉教授は今年2月、「せんとくん」の誕生から10年で、奈良県内への観光客が増加するなどして表れた経済効果が2104億円、新規雇用が3万3150人との試算を公表している。今後、ライセンス収入を伸ばす余地はまだありそうだ。

 県はこれまで、「せんとくん」のライセンス収入を主に着ぐるみなどの「出張経費」に充ててきた。県の担当者は「せんとくんイコール奈良という認知度は上がっている。収入が増えれば出演も増える相乗効果がある」と期待を寄せる。【新宮達】

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