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伊東光晴・評 『旅する街づくり-若き都市計画家の欧米都市見聞録』=伊藤滋・著

 (万来舎・4320円)

欧米留学の青春の思い出薫る

 日本の都市計画の第一人者の若き日の留学の思い出が本書である。

 1962年、東大に日本で最初の都市工学科が創設され、助手になった著者は、アメリカ留学を目指す。日本が貧しく海外渡航も留学も夢に近かった時代である。

 都市工学の高山英華教授が理事であった日本地域開発センターに、フォード財団から50万ドルが寄付された。そのなかから著者に1500ドルが支給される。留学先は、同じようにフォード財団の50万ドルの寄付によって作られたハーバード大学の都市問題研究所(MIT=マサチューセッツ工科大学=と共同運営)である。

 父(作家・伊藤整)が出してくれた渡航費で貨物船に乗り、サンフランシスコに着く。英語が通じず、筆談で…

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