メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

藤原帰一の映画愛

私はあなたのニグロではない 三つの時間を往還し、不条理訴える声が響く

 アメリカにおける人種問題を、第二次世界大戦後のアメリカ文学を代表する作家、ジェームズ・ボールドウィンを語り手として描いたドキュメンタリー。とはいえ、ボールドウィンが亡くなったのは1987年ですから、亡くなった作家が語り手というのはちょっと変ですね。そこにこの映画の工夫があります。

 ボールドウィンは、アフリカ系で、ホモセクシュアル。自分の肌の色のためにマイノリティーであることを強いられ、セクシュアリティーによってもマイノリティーにされてしまう。そこから、矛盾するさまざまな感情によって自分を引き裂かれたような独特の表現が生まれました。「ジョヴァンニの部屋」や「もう一つの国」をお読みになった方も多いでしょう。

 この映画は、ボールドウィンの未完の作品をもとにつくられています。公民権運動が高揚した60年代後半か…

この記事は有料記事です。

残り1307文字(全文1663文字)

毎日新聞のアカウント

話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 社説 順天堂大も入試不正 言い訳の非常識さに驚く
  2. 金正恩時代の北朝鮮 中/正男氏動向、監視強める
  3. 先端に16mの「鼻」 次世代新幹線「ALFA-X」の試験車公開 JR東
  4. 「女子はコミュ力が高いが20歳過ぎれば差がなくなるので男子を補正」 順天堂不適切入試
  5. トランプ氏は「底なしピノキオ」 米紙、虚偽主張20回で認定

編集部のオススメ記事

のマークについて

毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです