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藤原帰一の映画愛

私はあなたのニグロではない 三つの時間を往還し、不条理訴える声が響く

 アメリカにおける人種問題を、第二次世界大戦後のアメリカ文学を代表する作家、ジェームズ・ボールドウィンを語り手として描いたドキュメンタリー。とはいえ、ボールドウィンが亡くなったのは1987年ですから、亡くなった作家が語り手というのはちょっと変ですね。そこにこの映画の工夫があります。

 ボールドウィンは、アフリカ系で、ホモセクシュアル。自分の肌の色のためにマイノリティーであることを強いられ、セクシュアリティーによってもマイノリティーにされてしまう。そこから、矛盾するさまざまな感情によって自分を引き裂かれたような独特の表現が生まれました。「ジョヴァンニの部屋」や「もう一つの国」をお読みになった方も多いでしょう。

 この映画は、ボールドウィンの未完の作品をもとにつくられています。公民権運動が高揚した60年代後半か…

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