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炎のなかへ

/152 アンディ・タケシの東京大空襲 石田衣良 望月ミネタロウ・画

三月九日(56)

 隣の水栓が空くと、ミヤが移ってきた。タケシの顔を見ると男らしくいう。

「もう登美ちゃんの話はなしだ。それよりきいたか。来週あたり、この辺を狙った大空襲があるらしいぞ」

 それは街を飛び交う噂(うわさ)だった。その手の話は始終流れている。日本軍が新型爆弾を完成させ、戦争に終止符が打たれるといったものも最近耳にした覚えがある。画期的な最終兵器と空襲の噂で都民はもち切りだった。テツがのんきにいった。

「まあ、ここんとこ空襲ないからな。またアメ公のやつが悪だくみを準備してるんだろ」

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