メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

炎のなかへ

/153 アンディ・タケシの東京大空襲 石田衣良 望月ミネタロウ・画

三月九日(57)

 タケシは手拭いで身体(からだ)を洗うミヤを見た。ごしごしと力を入れて、肩をこすっている。薄暗い洗い場で目がらんらんと光っていた。

「いつかおれが新型戦闘機に乗ったら、絶対にB29をやっつけて、東京の街を守ってやる」

 テツが笑っていった。

「ああ気を長くして待ってるよ。ミヤがゼロ戦乗りになるまで、東京が残ってるといいけどな」

 タケシはその言葉をきいてなぜかぞっとした。テツが冗談のつもりで軽く口にしたのはわかっている。それで…

この記事は有料記事です。

残り706文字(全文925文字)

毎日新聞のアカウント

話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 皇室 小室家側に「国民が納得できる説明を」秋篠宮ご夫妻
  2. 不明 2歳児無事発見 ボランティア、山中で保護 山口
  3. 富田林署逃走 本部長が謝罪コメント「多大なご不安」
  4. プロ野球 広島がマジック点灯「32」
  5. 2歳児保護 見つかったのは560メートル先の山中

編集部のオススメ記事

のマークについて

毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです