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余録

ポーカーで金をむしりとられるカモは…

 ポーカーで金をむしりとられるカモは「フィッシュ」、カモに狙いをつけてボロもうけする連中を「シャーク(サメ)」というのは分かりやすい。ポーカーはその双方を乗せた米ミシシッピ川の蒸気船で広まった▲19世紀中ごろ、そこに就航した川船は700隻を超えたが、船客をカモにする賭博師は2000人以上いたという。彼らは刺しゅうのある黒ベスト、かかとの高い長靴、金の懐中時計や指輪、金ぴかの飾りのあるつえなどでそれと分かった(増川宏一(ますかわ・こういち)著「賭博2」)▲さて、このサメと魚を乗せた船を日本の陸にあげてみようということか。カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法案で、政府はお客同士が勝負を競い合うポーカーも解禁する方針を固めたという▲IRのカジノではゲームの公正を確保するため、ルーレットなど偶然で決まる勝負に限って解禁するというのが従来の方針だった。ポーカーのようにスキル(技能)がからむゲームは公正を保つのが難しいとみられていたからである▲それがカジノのディーラー(進行役)が公正の管理にあたればいいということになったのは、海外で人気のポーカーの集客力への期待からという。結局はスキルがものをいうこのゲームでは、日本の「お客さん」の運命も心配になる▲ギャンブル依存症対策の「週3回」などという入場制限が、週3回入り浸っても依存症ではないのかと素朴な驚きを呼んだIRカジノである。賭けられた市民社会の健全にポーカーフェースはできない。

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