メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

インタビュー・最前線

イエローハット・堀江康生社長 カー用品集中、黒字化 積極出店で成長を

イエローハットの堀江康生社長=東京都中央区で、西本勝撮影

 人口減少や若者の車離れでカー用品市場は縮小傾向が続いている。カー用品大手、イエローハット(本社・東京都中央区)は10年前、苦しい経営状態だったが、多角化経営から基幹事業への集中に方向転換した結果、持ち直した。堀江康生社長(66)に、厳しい市場環境下での成長戦略について聞いた。【聞き手・今村茜、写真・西本勝】

     --リーマン・ショック直後の2008年10月に社長に就任し、09年3月期の連結決算は最終(当期)赤字でした。

     ◆就任当時は異常な状態だった。金融機関から借入金の返済を求められ、350億円の純資産があるのに倒産ぎりぎりの状態。すぐに事業の選択と集中を決断し、00年代に新規参入したホームセンターなどの事業から撤退した。本業のカー用品販売に集中し、10年3月期には黒字転換できた。企業は手を広げ過ぎず自社の得意な土俵でこそ勝負すべきだ。

     --カー用品市場は20年間微減傾向が続いています。

     ◆車への憧れがなくなり、性能を高めるためのスポーツパーツなどが売れなくなった。車は生活で使うもので、遊びで乗るものではなくなった。カー用品は趣味の性質が強く市場環境は厳しい。しかし、競合に勝てばシェアは上昇するのでチャンスでもある。

     --今後の成長戦略は。

     ◆新規出店でシェア拡大を狙う。現在は全国で706店舗を展開しているが、さらに毎年20~30店舗の純増を計画している。カー用品販売店は業界全体で2000店弱で、カーディーラーの約1万8000店には遠く及ばない。拡大の余地はある。カー用品と相乗効果が見込めるバイク事業の強化や、合併・買収(M&A)での事業拡大も進めたい。

     --昨秋からドライブレコーダーが注目されています。

     ◆業界全体のドライブレコーダー販売数は昨年初めて100万台を超えた。当社でも前年比5割増と大きく伸びている。売れ筋は1万5000~2万円の高性能で画質が良いもの。安全安心のために購入する高齢者はもちろん、動画配信サイトにドライブの様子を掲載するため購入する若者もいる。新車の標準装備になるまでは販売が伸長するだろう。

     --自動車を共同利用する「カーシェアリング」が広まっています。

     ◆カーシェアリングはカー用品販売にとってマイナス要因ではない。若者がカーシェアリングやレンタカーをきっかけにドライブの楽しさを知れば、将来収入が増えた時に車を買う。それらのサービス利用者は将来の客になるとみて、大学付近などのイエローハット約100店にレンタカーの窓口を併設している。将来の顧客の掘り起こしに努めたい。

    中古タイヤ販売にも注力

     イエローハットは、中古タイヤの販売にも力を入れている。販売を手がける子会社「トレッド・イエローハット」はフランチャイズチェーン(FC)店を増やしており、数年以内に50店舗にする。

     主に都市部では車1台当たりの走行距離が短くなっており、安価な中古タイヤを購入するユーザーが増えている。2012年4月に滋賀県草津市に1号店を開設し、15年4月からFC展開を始めた。現在、31店舗。閉店したコンビニエンスストアなどの物件を利用して出店コストを抑え、新規出店を加速させている。


    社名       株式会社イエローハット

    本社所在地    東京都中央区日本橋馬喰町1の4の16

    創業       1961年

    資本金      150億7200万円

    売上高      1378億6500万円(2018年3月期、連結)

    最終(当期)利益 68億3900万円(同、同)

    従業員数     3258人(18年3月末現在)


     ■人物略歴

    ほりえ・やすお

     1952年、京都市生まれ。74年、京都工芸繊維大卒。76年、ローヤル(現イエローハット)入社。仙台営業所次長や営業管理部長などを経て、2001年に常務取締役営業本部長。08年10月に社長。

    関連記事

    毎日新聞のアカウント

    話題の記事

    アクセスランキング

    毎時01分更新

    1. 松尾貴史のちょっと違和感 新潟女児殺害 2次被害に無神経なメディア
    2. 葉山3人死傷ひき逃げ 懲役11年判決…横浜地裁
    3. 漫画喫茶殺人 フロア内追い回し刺す 名古屋
    4. 訃報 朝丘雪路さん82歳=女優、歌手、舞踊家で活躍
    5. 原爆投下時の映像 長崎きのこ雲の背後に黒煙 各地で空襲

    編集部のオススメ記事

    のマークについて

    毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです

    [PR]