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神奈川・小田原 かまぼこ 食卓彩る究極の“練りもの” 重宝な日持ちの加工品 /東京

 小田原と言えばかまぼこ--。「小田原かまぼこ」は神奈川県小田原市で現在12店が製造している。食卓を彩る究極の“練りもの”の歴史を知りたい。歯を押し返すような弾力性のある食感も楽しみたい。生産者や店でつくる地元の協同組合を訪ねた。【成瀬桃子】

     小田原城は2016年、平成の大改修を終えた。そこから海岸に向かう途中に「小田原かまぼこ通り」があり、10店の「本店」が軒を連ねていた。なぜ、小田原とかまぼこが結びつくのだろう。

     小田原蒲鉾(かまぼこ)協同組合の組合長、上村純正さん(64)に聞いたところ、その起源は200年ほど前らしい。小田原は東海道五十三次の宿場町で、天下の険・箱根越えの玄関口でもあった。湯治客もいれば、参勤交代の大名も通る。日持ちする魚の加工品として重宝されたのだ。製造法には地域差があり、上村さんは「西(日本)では下から焼くが、小田原式は水さらしをして蒸気で蒸す」のだという。

     上村さんは明治11(1878)年創業の山上(やまじょう)蒲鉾店を経営している。白衣と帽子、長靴、マスクを身につけ、同店の工場を見学させてもらった。訪れた日は、かまぼこと併売しているだて巻きを作っていた。機械が並び、約10人のスタッフが焼き具合を一つ一つ吟味している。

     かまぼこの原料は大量の魚だ。現在は東シナ海で取れるシログチを生のまま運び、小田原の水で加工する。この「水さらし」がおいしさの秘訣(ひけつ)らしい。水で魚の身から脂肪分を取り除くのだ。その水は箱根山や西丹沢を源とし、さらに地下で海水が混じる中軟水である。「たんぱく質の結合度がよくなり、強い弾力が生まれ歯ごたえがよくなる」と上村さんは言う。「魚も時季によって脂ののり方が違うので水の量も変える」。かまぼこを通年で均一に加工するのは職人技だ。

     上村さんが言う、おいしいかまぼこの食べ方は--。

     「(板かまぼこを)10切れくらい、1枚12ミリくらいに切る。あまり薄いと食感が分からない」。食べてみた。同社の「極上」(1836円)は手でちぎると、しなやかな感じだ。それを口に入れると弾力があり、かむほどに味わい深い。「特上」(1296円)はやや歯ごたえが軽く、生鮮グチで作ったすり身の割合などによって変わるという。塩加減もちょうどいい。

     かまぼこは食卓に並ぶ庶民の味ではあるが、小田原では味も歴史も奥が深い。それを知り、ますます好きになった。


    取扱店◇

     小田原かまぼこ店は、小田原蒲鉾協同組合のサイト(http://www.kamaboko.or.jp)で紹介している。それぞれの本店以外でも、小田原地下街「小田原かまぼこ本陣」(神奈川県小田原市栄町1の1の7、0465・46・7448)などでも購入できる。また「小田原おでん本店・茶室」(同市浜町3の11の27、0465・20・0320)では、5社のかまぼこ盛り合わせを食べられる。


     ◆シンプルレシピ

    青ネギショウガ炒め◇

     <材料>(2人分)小田原かまぼこ100グラム、ショウガ4グラム、青ネギ4本、塩少々、しょうゆ中さじ1、揚げ油中さじ2

     <作り方>(1)かまぼこを短冊切り、ショウガはみじん切り、青ネギは小口切りにしておく(2)フライパンで油を熱し、切った具材に塩と油を加え、炒めて完成。


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