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東芝

中国当局、メモリ売却承認 日米韓連合へ

 東芝は17日、経営再建のために進めていた半導体メモリー子会社「東芝メモリ」の売却が6月1日付で完了すると発表した。最大の関門だった中国の独占禁止法の審査で売却が承認されたため、計画通り米ファンドのベインキャピタルが主導する「日米韓連合」へ2兆円で売却する。東芝は1兆円弱の売却益を得て財務基盤が大きく改善する。

     米原発事業で巨額損失を抱えた東芝は昨年春、稼ぎ頭の半導体メモリー事業を分社化して売却する方針を表明。四日市工場(三重県)で協業する米半導体大手ウエスタン・デジタルが売却に反対し、訴訟に発展するなど売却先決定は難航したが、昨年9月、分社化した東芝メモリをベインや韓国半導体大手SKハイニックス、米アップルなどによる日米韓連合へ売却する契約締結にこぎ着けた。

     しかしその後も、売却の前提となる独禁法審査に手間取った。日米などの7カ国・地域では承認を得たが、中国では米中貿易摩擦の激化で米企業への風当たりが強まったことなどから難航し、今月28日の審査期限が迫っていた。米中が貿易協議を始めるなど摩擦がやや和らいだことが承認につながった可能性がある。

     表明から1年以上を経てようやく売却が実現し、東芝の再建は前進する。日米韓連合は、東芝メモリ買収のための会社「パンゲア」を設立。東芝が3505億円、半導体部品を手がけるHOYAも270億円を出資し、日本勢が議決権の50・1%を握る。49・9%は2120億円を出資するベインが持つ。SKハイニックスやアップルは株式に転換できる社債や議決権のない優先株で資金を出す。

     東芝は売却益を金融機関への借金返済に充て、成長分野への投資に振り向ける方針。ただ、東芝メモリは東芝の利益の大半を稼いでおり、新しい収益源の確保が課題となる。【柳沢亮】


     ■ことば

    東芝メモリ

     東芝が2017年4月、スマートフォンなどに使われる記憶媒体「フラッシュメモリー」を開発・製造する半導体メモリー事業を分社化して誕生。世界シェアは韓国のサムスン電子に次ぐ2位。主力の四日市工場(三重県)のほか、岩手県北上市に新工場建設計画がある。

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