メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

詩の橋を渡って

言葉に孵化しない<何か>=和合亮一(詩人)

5月

 はずれの言葉。辺縁の言葉。どこからでも始まる言葉。アーモンドの木の言葉、春と高齢の雪。

 この言葉の卵は孵化しないだろう。

 三〇歳で出した第一詩集から現在までの作品を選び、二冊の本にまとめる作業をほぼし終えた。いざ始めてみると当時の暮らしの記憶が鮮やかによみがえってくる瞬間が多くあった。日記のように作品に直接に書かれているわけではないけれども、心の引き出しにおよそ二十年ほどの生活の切れ端のようなものが仕舞(しま)われてあることを実感した。

 フランスを代表する詩人、ジャン=ミッシェル・モルポワの三十数年前の詩集『イギリス風(ふう)の朝(マ…

この記事は有料記事です。

残り1099文字(全文1372文字)

おすすめ記事

毎日新聞のアカウント

話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. トゥルシンバエワ「信じられない」シニア女子初の4回転サルコウ成功
  2. 借り上げ復興住宅で住民女性退去の判決 最高裁初の判断
  3. 「いつか酒でも飲みながら」ゴジラ、イチロー引退にしみじみ
  4. イチロー引退会見「妻と一弓には感謝の思いしかない」一問一答(その5)
  5. 民放ラジオ縮小へ ワイドFM統合前提 民放連が要請方針

編集部のオススメ記事

のマークについて

毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです