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落語家・月亭可朝さん=3月28日死去・80歳

「プロの面白さ」追求 月亭可朝(つきてい・かちょう)さん=急性肺線維症のため、3月28日死去・80歳

 「帰ってきたペケペン落語・帰ってきたボイン」と銘打った二人会で「全国回ろや」と、去年の暮れから相談してたんです。最後に電話で打ち合わせしたのは、亡くなる1カ月ぐらい前。「お互い、これをファイナルの仕事にしよ」と言うてたんですが……。

     可朝兄貴はずっと変わらず意欲的でした。家へお邪魔すると、「久しぶりに新曲作ったんや」。どんな歌かと聴いてみると、「北朝鮮 どうか(ミサイル)撃たないでください~」。面白かったなあ。

     入門は2年違い。お互いの師匠が近所やったこともあって、修業中から仲良うさせてもらいました。可朝さんが「嘆きのボイン」、僕が「ペケペン落語」で忙しくなった後も、ネタについて意見交換して「それ使わせてもらうわ」なんてことも、ようありました。立川談志さんが参院選に出た時、大阪の応援を引き受けたはずの可朝さんも立候補してた、という有名な話があります。実は、東京で談志さんに「全国区だから大阪行ったら頼むよ」と依頼されてるのを、僕も横で聞いてました。「任しなはれ」言うてた可朝さんが、まさかね。僕もびっくりしました。しゃれっ気のレベルが違いましたな。

     落語は守るべきところを守ってました。とぼけた感じの中に深い心情をうまく出し、リアリズムがあった。中でも「算段の平兵衛」は、主人公イコール月亭可朝。もうああいう人は出ないでしょう。破天荒でね。芸能人はアウトローで、親が子どもに「こんな人になったらあかんで」と言う悪い手本になるのが役目。プロなんやからプロならではの面白さを見せなあかん。常にそう考え、使命感すらあった。そういう世界の最後の噺家(はなしか)でした。(落語家・桂福団治)

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