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東日本大震災

大川小訴訟 高裁判決の意義訴え 原告弁護士、都内集会で /宮城

「予見できた津波」県想定 教師へ責任、押しつけず

 東日本大震災で児童・教職員84人が犠牲になった石巻市立大川小の裁判で、学校や市教委の組織的過失を認定した仙台高裁判決を不服として市と県が上告したことを受け、原告代理人弁護士と判決の意義を考える集会が25日、東京都千代田区の専修大で開かれた。吉岡和弘弁護士は「高裁の示した理論枠組みを最高裁に狭めさせぬため、学校現場はもう動き始めているんだと訴えていかなければならない」と力を込めた。【百武信幸】

     大川小の悲劇から教訓を学び学校防災につなげようと、大学の研究者らが4月に発足させた「大川小学校研究会」が主催。防災に関心の高い市民ら約80人が参加した。

     斎藤雅弘弁護士は、1、2審判決の違いやポイントを報告。「高裁が『予見できた』とした津波は、県想定の(宮城沖などの)地震と津波であり、1000年に1度の大震災ではない。県の想定に応じ対策をとるべきだったのにとらなかった」と指摘。高裁判決に対する「先生個人に過大な判断を求めるのは無理」との批判には「判決は決して現場の個々人に責任を押しつけていない。子どもの安全を守る体制を作らなかった責任は市長と知事にある」と強調した。

     続いて開かれたパネルディスカッションでは、津波訴訟に詳しい専修大の飯(いい)考行教授(法社会学)が「大川小訴訟は1、2審で判決理由が異なるまれなケース。(2審では)遺族の請求がおおむね認められ、解明を願う遺族の努力が動かした判決だ」と評価。長女未捺さん(当時9歳)を亡くし、長男哲也さん(18)は津波にのまれながらも助かった原告の只野英昭さん(47)は「今からでもいいから教育関係者には『申し訳なかった、こうすべきなんだ』という大人の姿を息子に見せてほしい」と訴えた。

     吉岡弁護士は「高裁判決をぜひ全国の教師に熟読してもらいたい。学校防災の有意義な研修をする絶好のテキストだ」と話し、判決が学校現場で生かされることを願った。

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